実践講座 Vol.5  LEDを使ってウインカーをダブルに交換しよう!
改訂版(LEDバルブがモデルチェンジしました)

今回はウインカー/ポジション用LED L820D ORやL818D WH、L822D2色発光タイプを使って、シングルのウインカーランプをダブルのウインカー/ポジションに改造する方法を紹介します。
フロントウインカーランプがポジションライトを兼用する、いわゆる「ウインカー/ポジション」は中・大型車では珍しくありませんが、原付などではあまりありません。ウインカーランプをダブル球用に交換して、ポジション付きに改造しようと思っても、原付では発電量が心もとない上、ポジション用の電源の確保が難しく、簡単にはいきません。
そこでM&H L・ビームシリーズの登場です。LEDなら消費電力が少ないため、常時ポジションを点灯させても電装系の負担は小さくて済みます。またポジションリレーLPR700を使用すれば、ウインカー作動時に自動的に消えるポジション電源を確保できます。

※作業を行う際は必ずメインスイッチをOFFにして下さい。ONの状態で作業すると配線がショートし、リレー類が破損する恐れがあります。
※マイナスの配線をボディアースする場合は接触不良にご注意下さい。作業後うまくリレー類が作動しない場合はマイナス配線を試しにバッテリーのマイナス端子に直接接続して、動作確認して下さい。
テスト車両のモンキーです。このモンキーのウインカーランプをダブル球用に交換し、ウインカー/ポジションに改造します。
中に入れるのはもちろんM&H L・ビーム。今回は2色発光タイプのウインカー/ポジション用 L822D O&WとO&Bを入れてみます。
まずはウインカーをLEDにする際の必須アイテム ICウインカーリレー LRL700を取付けます。純正のウインカーリレーと交換します。実践講座Vol.3 『ウインカーをLEDにしよう!』 の10〜18を参照して下さい。
次はウインカーランプの交換です。今回はポッシュさんのCB72タイプを使用します。当社LEDのL820シリーズやL822Dを使用するのにちょうどよいサイズです。もちろんダブル球用を使用します。またLEDに2色発光タイプのL822Dを使用する場合は必ずクリアレンズを選びます。
純正のウインカーランプを取外すために、まず配線を外します。ランプから出ているコードをたどっていくと、ヘッドライトケースの中へ入っているので、この中に配線があるようです。
ヘッドライトケースを開けます。中に色々な配線があります。
左ウインカーランプのコードをたどっていくと、橙色の配線がありました。橙色はホンダ車では左ウインカーの配線色です。
このギボシ端子を外します。

※配線カラーはメーカー、車種により異なります。必ず車両ごとの配線図でご確認下さい。
反対側の右ウインカーの配線も同様に外します。右ウインカーの配線は水色です(ホンダ車)。
配線を外したので、後はネジを回せばウインカーランプが外れます。
純正のランプを外したら、交換するランプを取付けます。ダブル球用なので配線がウインカー用とポジション用の2本あります。マイナスはボディアースなので線がありませんが、取付け箇所、取付け方法によってはアース線を別途取付ける必要がある場合があります。
10 新たに取付けたランプのウインカー用の線を「6」「7」で外した車両のウインカー配線に接続します。右用は水色に、左用は橙色につなぎます。

ここまででひとまずウインカーの配線は完了しました。ウインカーランプにLEDを装着し、メインスイッチ、ウインカースイッチをONすればウインカーが点滅するはずです。
11 ここからが今回の本題。ポジションの配線です。ポジションリレーLPR700を接続しましょう。
12 ポジションリレーLPR700には6本の線があります。
青 → 右ウインカー配線に接続
緑 → 左ウインカー配線に接続
赤 → 12V電源に接続          詳しくはこちら
黒 → マイナスアースに接続
白 → 右ポジションに接続
桃 → 左ポジションに接続
13 まずはポジションリレーLPR700の青い線を右ウインカー配線に接続します。右ウインカーの配線と言えば「10」で新しいランプと接続した水色の線です。
14 市販の配線コネクター等を利用して、ポジションリレーの青い線を右ウインカー配線から分配する形で接続します。
15 配線コネクター以外でも図のようにギボシ端子を使用し、Y型接続端子等で分岐させても構いません。
16 次はポジションリレーの緑の線を左ウインカー配線に接続します。右側と同様に分岐接続させます。
17 次はポジションリレーの赤い線を+12Vの電源に接続します。ホンダ車の電源の配線カラーは「黒」か「白/緑」か「黒/茶」です。ヘッドライトケース内を探すと黒の配線がありました。念のため配線図で確認するとやはり電源の配線で間違いありません。
ポジションリレーの赤い線をこの黒の電源の配線に接続します。この際、間に2Aのヒューズを設けることをおすすめします。ここも同様に市販の配線コネクターやギボシ端子等を利用して分岐接続します。
18 そしてポジションリレーの黒い線はマイナスアースに接続します。ホンダ車のマイナスアースの配線色は「緑」か「黒/緑」です。これも緑の線がヘッドライトケース内にあったので同様に接続します。
ボディアースでも構いませんが、ボディアースは接触不良を起こしやすいので取付け箇所には注意して下さい。
19 最後にポジションリレーの白い線と桃色の線の接続です。白い線は右ポジション出力ですので新たに取付けた右ウインカーランプのポジション線に、桃色の線は左ポジション出力ですので新たに取付けた左ウインカーランプのポジション線にギボシ端子等で接続します。
20 水に濡れない場所にポジションリレーを両面テープ等で固定して、ウインカーランプにLED L822Dを装着します。
21 ヘッドライトを元に戻して作業完了です。これでフロントウインカーがポジションライト兼用の「ウインカー/ポジション」になりました。
点灯させてみましょう。

  L822D O&Wを点灯させる(動画) ← 
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  L822D O&Bを点灯させる(動画) ← 
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番外編  リアのウインカーをダブルにする
フロントのウインカーをダブルにしてあれば、リアをダブルにするのは簡単です。フロントのポジション電源を分岐させてリアのポジションにつなぐだけです。
リアのウインカーランプをダブル球用に交換し、ウインカーの配線をします。あとはポジション用の線をフロントまで延長して、上記「19」のフロントポジション出力に左右それぞれ接続します。配線コネクターやY型接続端子などでポジション出力を分岐させて接続します。
これでリアのウインカーもダブルになりました。リアにはオレンジとレッドの2色に光るL822D O&Rを装着します。これで普段は赤に、ウインカー点灯時はオレンジに光ります。

          L822D O&Rを点灯させる(動画) ← クリック!

※オレンジ&レッドは受注生産品ですが、どうぞお気軽にご注文ください。


L・ビーム2色発光タイプL822Dとポジションリレーを使ってウインカーをダブルに交換するカスタムを紹介しました。ポジションからウインカーへ色が変わる瞬間はほんとに格好いいですよ。ちょっと配線する箇所が多いですが、決して難しい作業ではありません。
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