実践講座 Vol.4  自分だけのオリジナルテールランプカスタム!
今回はストップ/テール用LED L710/720シリーズを使ったLEDならではのテールランプカスタムを紹介します。
LEDの特長と言えば、鮮やかな発色等、いろいろありますが、消費電力が少ないということもその一つでしょう。
その消費電力が少ないというLEDの長所を活かせば、発電量の少ない原付でもテールランプを2灯式、3灯式にすることができます。
電球を使ってテールランプを3灯式にしようとすると、一番小さい12v 10/5wの電球を使用しても、3×10/5wで30/15wになってしまい、
原付などの小排気量車にはちょっと電装系の負担が大きくなってしまいます。 そこでM&H L・ビームの登場です。
L・ビームならストップランプは1〜2w、テールランプは0.3w程度の低消費電力ですから3灯でも4灯でも大丈夫!
これぞLEDの長所を活かしたオリジナルカスタムと言えるでしょう。

※ここで紹介するのはアイデアの一例です。実際のカスタムにおいてはランプ取付け位置、光色等、関連法規を遵守して下さい。
※L710/720シリーズは生産終了となりました。 後継品L800シリーズをご利用ください。
1.毎度おなじみテスト車両モンキーのテール周りです。 2.純正のテールランプは活かし、その両側に新たにランプを2つ取り付けて3灯式にすることにしました。 3.まず純正ランプの電球をL・ビームに交換します。ナンバー照明付きR&Wモデルを使用します。 4.純正電球の取り付けられている向きを調べます。口金の高いピンがナンバー側に向いて取り付けられていました。
5.ナンバー側に高いピンが来る場合はL723かL713 R&Wが適合します。 詳しくはこちら 6.今回はLED22個のL723R&Wを取り付けます。ナンバー照明用の白色LEDがちゃんとナンバーの方を向きました。 7.クリアレンズを取付けてみました。もちろん純正の赤色レンズでも構いません。どちらのレンズでもR&Wがおすすめです。 8.次はいよいよランプの増設です。適当なランプを用意します。ダブル球対応のものです。
9.市販のステーなどでランプを車体に取り付けます。 10.こんな感じになりました。あとは配線です。 11.ストップ用とテール用の2本の配線があります。マイナスはボディアースなので配線の必要はありません。 12.すぐ横に純正ランプがあるので、その配線を分配タップなどで分岐させてストップ用とテール用の電源を取ります。
13.ここで原付の場合、テール用の電源の取り方にLEDカスタムならではの方法もありますので下記上級編を参照して下さい。 14.あとはランプにL・ビームを入れるだけです。ここには赤色発光のREモデル L722 REを入れます。 15.テールランプとストップランプの点灯状態です。よく目立ってドレスアップ要素はもちろん安全性も向上です。増設したランプからナンバーやウインカー側に赤い光がもれる場合はレンズ内面の下側に遮光のためにテープやアルミ箔等を貼るのも良いでしょう。
L・ビームを使った3灯式テールランプのカスタムを紹介しました。アイデア次第で二台とないあなただけの愛車に仕上がります!
みなさんも自分だけのオリジナルテールランプカスタムに挑戦してみませんか。

L710/720シリーズは生産終了品です
原付の場合のテール用電源の取り方 上級編

125cc未満のいわゆる原付ではほとんどの車両で二種類の電源が混在しているのをご存知でしょうか? ひとつは発電機(オルタネーター)から直接来る
交流電源、もうひとつはその交流を変換してバッテリーに接続された直流電源です。小排気量車ではほとんどの車両がこの交流と直流が混在した電装系となっています(中大型車では直流に統一されています)。 消費電力が大きいヘッドライトや常時点灯しているテールライトは交流、発電量の少ない停車時にも確実な点灯が求められるストップライトやウインカーは直流、というのがおおまかな分類です。交流電源はエンジン回転数に伴い電圧が変動するので、アイドリング等の低発電時には電圧が低下します。停車時にヘッドライトやテールライトが暗くなるのはこのためで、これは正常な状態です。
今回対象となるストップ/テールランプはストップ点灯には直流、テール点灯には交流電源という構造になっています。よって
交流のテール点灯はアイドリング時は電圧が低くなり、暗くなってしまいます。これは電球でもLEDでも同じことです。

前置きが長くなりましたが、ここで本題の「テール用電源の取り方」の話になります。もうお分かりと思いますが、
テール点灯用の電源に交流ではなく、直流電源を使用するのです。直流電源はエンジン回転数が低いときでもバッテリーから安定した電圧が供給されるので交流のようにアイドリング時にテールライトが暗くなってしまうことがありません(もちろんバッテリーの状態が良好であることが前提です)。これでエンジン回転数に関係なく、いつでも明るく点灯しますただしこの方法はLEDを使用する場合のみで、電球使用時には推奨できません。低発電時にバッテリーからの電源に頼る訳ですから、この状態で電球を使用すれば消費電力が発電量(充電量)を大きく上回ってしまい、バッテリー上がりの原因となってしまいます(原付のヘッドライト、テールライトが交流なのはこのためです)。この方法は消費電力の少ないLEDならではなのです

話がそれてしまいましたが、テール点灯用に使用する直流電源はメインスイッチに連動した部分から取ります。ウインカーリレーの入力側電源から分岐させる等、取れる場所はいくつかありますから工夫してみて下さい。今回の3灯式カスタムに限らず、純正ランプ1灯をLEDに交換する場合ももちろん効果があります。
前述しましたがバッテリーは正常なものを使用してください。
「LEDは消費電力が少ないからバッテリーが上がっていても大丈夫」というのは大きな間違いです。確かに省エネのLEDはバッテリーが上がっていてもそこそこ点灯します。しかしバイクのバッテリーはただ電気を供給するだけのものではありません。電装系の電圧を安定化させるという重要な役割があるのです。バッテリー上がりを放置したり、バッテリーを取外したりした車両ではエンジン高回転時に異常な高電圧が発生することがあり、電球切れや電装品の破損の原因となります。電気的負荷の小さいLED製品やコンピューター製品は特に過電圧に弱いので注意する必要があります。バッテリーは常に良好な状態に保ちましょう

直流電源を使用する方法を紹介しましたが、もちろん手を加えずに交流電源をそのまま使用してもバイク用に設計されたM&HのL・ビームなら大丈夫です。この辺がネット通販等で売られている海外製の安い製品とM&H L・ビームの違うところです。

※個々の車両で電装系の状態は異なりますので、上記カスタム等を行う場合は自己責任にてお願いいたします。


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